一括返済でも注意が必要?セブン銀行カードローンの臨時返済について

最近は、金融関係とは全く違う業種の会社が銀行を立ちあげて、幅広く手腕を発揮するようになってきました。コンビニのATMで良く利用されている「セブン銀行」もその一つと言えます。

イメージから遠いかもしれませんが、銀行だけあって預貯金だけでなく、カードローンも扱っています。とはいえ、支店や通帳のない銀行のカードローンでは、借り入れや返済についてもATMしかないように思えるかもしれません。それこそ臨時返済として一括返済したい場合は、どのようにすればいいのでしょうか。

どうしてもATMだけと思いがちなセブン銀行のカードローンの利用と、その返済について見てみたいと思います。

金利は?限度額は?セブン銀行とカードローンの内容について

セブン銀行は、コンビニ経営を行っている「株式会社セブン-イレブン・ジャパン」とスーパーで知られる「イトーヨーカ堂」が、2001年に銀行業の予備免許を取得後、設立させた「アイワイバンク銀行」から始まります。

2005年には今の「セブン銀行」になるのですが、他の銀行と大きく違うのは、やはりATMの存在でしょうか。現金預け払い機、いわゆるATMと呼ばれる機械の利用が大きく知られているように、提携先や利用者のその手数料が大きな収益源となっています。

しかしATMが中心とはいえ実際に銀行と言うだけあって口座開設は当然ですが、振り込みや口座振替、海外送金のサービスもあります。その中でローンに関しては、カードローンのみになります。

セブン銀行のカードローンは小口融資で申し込みしやすい?

セブン銀行のカードローンは、他の銀行のような大きな額ではありません。

セブン銀行のカードローン商品概要

利用対象 セブン銀行口座を持っている個人。
契約時の年齢が満20歳以上満70歳未満。
一定の審査基準を満たし、当社指定の保証会社(アコム株式会社)の保証を受けられる人。 
※利用限度額の増額申し込みは、新規契約後2ヶ月以上経過の契約中の人。
資金使途 自由
(ただし、事業性資金には使えません。)
利用限度額 10万円 30万円 50万円
契約期間 1年
※契約成立日から1年後の応当月末日まで。
※自動更新
借入利率 15.000%
※変動金利で、金融情勢に応じて随時見直します。

口座開設時に同時申込ができますが、口座を作った後からでも申し込みは可能です。

その際には口座開設時に一旦本人確認の書類を提出しているので、カードローン申込段階での書類提出は基本的にありません。また、同様に基本的に在籍確認もありません。(場合によっては電話連絡等入ります。)

申し込みもWEB完結で審査も最短で10分となっており、申し込みに対するハードルは低いと言えそうです。(口座開設同時は利用までに時間が掛ります。また、申し込みのタイミングによっては時間がかかることもあります。)

金利に関しては他の銀行と比べると低いとは言えませんが、申し込みしやすさや金利の点から見て推測するに、限度額が小額というのもあるのかもしれません。

ただ忘れてはいけないのは、他の金融機関も同じですが申し込みしやすいとはいえ審査があることです。その為、必ず借り入れが可能とは限りません。

カードローンの借り入れはATM、返済は口座引落が中心になっている

大きな特徴の一つとして、ATM事業が中心の銀行だけあってコンビニのセブン-イレブンにあるATMではいつでも借り入れや返済ができます。ただし、返済は約定返済で口座引落が基本です。

借入方法 セブン銀行ATM
(キャッシュカードにより現金で借り入れになります。1,000円以上1,000円単位)
ダイレクトバンキングサービス
返済方法 約定返済
(月々の返済/27日引落)
※27日が土日祝日または銀行の休みの場合、次の営業日が返済日になります。
随時返済

借入、返済、どちらにしても外ではセブン銀行のATM以外からは操作できません。急いでいるから近くと言っても、セブン-イレブン以外のコンビニからは操作できないので慌てないようにしましょう。

【こちらの記事も参考に!】
締め日と引き落とし日はいつ?セブン銀行カードローンの返済日

借り入れはダイレクトバンキングよりもATMで現金借入の方が得?

ダイレクトバンキングサービスが使えるとはいえ、基本的にはATMで現金借り入れが主になるのではないでしょうか。ただ、気をつけなければいけないのは、先述したようにATMの場合、セブン銀行のATMでしか、借りられない事です。

その代わりと言う訳ではないでしょうが、ATMの手数料が掛りません。銀行が営業していない時間外の場合に口座からの引き出しには手数料が掛ることもありますが、カードローンの利用では時間に関係なく手数料は不要になります。

ただし、ダイレクトバンキングでの借り入れを使って一旦普通預金の口座に入金した場合、ATMから現金をおろす際、通常の引き出しと同じなので、時間帯によっては手数料が掛る可能性もあります。注意しましょう。

セブン銀行ATM手数料

操作 手数料
預入れ 無料
引き出し(振込出金含) 7:00~19:00 無料
0:00~7:00・19:00~24:00 108円
※振込の場合、別途手数料が必要。
借入(カードローン) 無料
返済(カードローン) 無料

ちなみにATMを使った現金でのやり取りになると、1,000円単位での操作になります。

返済は5,000円から?負担なく返しやすいのも特徴の一つ

約定返済になる口座引落の金額ですが、原則として決まっていると考えていいでしょう。

限度額 返済額
10万円 5,000円
30万円
50万円
10,000円

※前月の月々の返済日の最終借入残高、または当月の月々の返済日の前日の最終借入残高とそれまでの利息の合計が上記金額より少ない場合は、そのどちらか少ない方の金額が返済額になります。

セブン銀行の特徴として遅延損害金がありません。

その為油断しがちですが、当然として返済を延滞した場合、遅延分を返済するまでは新たな借り入れができないので、返済忘れをしないように気をつけましょう。

特にやってしまいがちなのが、口座の残高が返済額より少ないことに気づかないという失敗です。セブン銀行は通帳がないので気付きにくいです。それに加えて返済額があまり高額ではないから大丈夫と思っていると、自動引き落としができなかったと言うことになりかねません。

口座引落ができないと延滞になってしまうので、忘れずに残高を確認するなり確実な金額を口座に残しておくようにしましょう。

返済は毎月27日引き落としだが借入日によって返済開始時期が変わる?

セブン銀行の約定返済では27日が引落日になっているのは、先に説明した通りです。

が、気をつけなければいけないのは、借り入れした日によって最初の引き落とし日が1ヶ月変わってしまう点です。

またセブン銀行は元加方式という形を取っています。

これは、残高に利息が組み込まれた形になっていることです。その上で、毎月定額(5,000円、10,000円)引き落とされることになります。

最初の引き落としのタイミングを説明するとこのようになります。

借入日 最初の元加日 最初の引落日
1月26日 1月27日 2月27日
1月27日 2月27日 2月27日
1月28日 2月27日 3月27日

    
ここで言う元加日ですが、利息の計算がされて残高に組み込まれる日になりますが、実際に引落がされるわけではありません。

初めて借り入れた場合、このようなタイミングのスケジュールになります。これは、全額返済後に再度借り入れる場合も、同じスケジュールになります。

ちなみに引き落としができなかった場合、遅延金はつかないのですが、元加として毎月計算される利息は都度加算されていきます。

なお、元加方式になる利息の計算は日割計算になります。

借入残高×利率÷経過日数/365日=その時の利息
※利息は、1円未満は切り捨てになります。
※利息を計算する際の金額(借入残高)は、100円単位までで計算します。100円未満は切り捨てになります。

随時返済が可能!一括での全額返済と一部返済ができる

毎月の返済も5,000円、10,000円と他行・他社に比べて少ないとしても都度利息はつきます。ならば、そもそもの融資限度額が他の金融機関よりも小口なため、例えば「ボーナスが入ったらきれいに完済しよう」「臨時収入があったからこれで返済しよう」と言う人もいるかもしれません。

ATMで細かいお金の返済が心配?きちんと全額返済はできます

随時返済も借入同様、2つの方法があります。

  • セブン銀行ATM
    (現金、口座からの振替)
  • ダイレクトバンキングサービス
    (口座からの振替)
ただし、ATMで現金を使って返済する時は1,000円単位でしかできないので、細かい金額が残ってしまうことが考えられます。しかし、機械に入金した額が残高を超えた場合、超過分は普通預金口座の方へ振替で戻ってきますので心配は無用です。

ATM、ダイレクトバンキング、どちらを使っても普通預金口座からの振替の場合、1円単位で返済できます。

また、どちらの方法でも一部返済も全額返済もできます。

ここで注意したいのは、延滞をしていないことです。

約定返済が遅れて延滞がついていると随時返済ができません。

それ以外の注意点として、ATMで返済する場合、紙幣の数が一度に50枚までしか投入できません。金額によっては再度行う必要が出てきます。

どう違う?臨時返済の際の一部返済と全額返済について

臨時返済では2つの方法があることは説明しましたが、この一部返済と全額返済では、方法だけでなく返済の形、金額に関して若干変わります。

返済方法 利息について
一部返済 利息部分は返済できない。
全額返済 利息も含めて、残高全額が返済できる。

 
※一部返済の場合、毎月の約定返済も行われる。

「一部」返済なので、こちらの場合は、最終的に利息のみだろうと返済は終わりません。利息のみ残ったとした場合、約定返済で引き落としは返済されます。

全額返済は言葉とおり、「全額」なので、借金は終わります。ですので、借金を綺麗に完済したい場合は当然、全額返済を選択する必要があります。

なお、勘違いしがちですが、元加日が27日だからそれ以前に完済すれば利息は0円と思いがちですが、利息が0円ということはありません。

例えば借入日が10日で臨時に全額返済とした日が25日の場合、その間の15日分の利息は計算され返済の中に組み込まれます。きちんと把握してお金を用意し、返済漏れがないようにしましょう。

大切なのは小額でもしっかり返済することを忘れないこと!

セブン銀行の場合、インターネットでの説明でも「元加方式」と、ちょっと他銀行や消費者金融とは違った言葉が出てきて、わかりにくいかもしれません。

小口融資、そして遅延金がつかないため、ついつい油断してしまいがちです。約定返済日までに口座にお金を入れておくのを忘れたという失敗もやりかねません。

うっかり1回返済忘れてしまった、引き落としできなかったがすぐに一部返済で返した、ぐらいならば、別に新たにローン組む際に影響がすぐに出るほどではないでしょう。

もちろんそれを何ヶ月も続ければ、延滞の記録は残り、それが新たな借金を考えた時に審査に落ちるなどの影響が出てくる可能性はあります。

毎月の返済額も、他と比べても負担が大きく返せないという額ではないはずです。できれば臨時返済をして早めに完済することが一番でしょうが、もちろん、毎月コツコツ返す方法でも構いません。

どんな小額だろうと、借金は借金ということを忘れずに借りたお金はしっかりと返しましょう。

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